Web2.0: 2006年4月アーカイブ
前回のエントリー「FONは日本でも流行るのか」 であえて触れないことをトラックバックをいただいたので、補足おば。(前回のエントリーは眠いときに書いてるので、ちょっとひどいですね。 ごめんなさい)
テクノロジーとマネジメントの狭間に: 踊るアFONに見るアFON-草の根無線LAN「FON」が日本でも始動
・本当にクリティカルマスに到達するために必要な密度を得るためのマーケティング投資を実現できるか。
・FONというプラットフォームを利用してビジネスを展開するような事業者を呼び込むことができるか。
テクノロジーとマネジメントの狭間に: 踊るアFONに見るアFON-草の根無線LAN「FON」が日本でも始動
1点目は、要するに、ソフトウェアをインストールする潜在ユーザーにこのサービスの存在を認知させなければならないということ。
認知を行うためには、そのためのプロモーションが必要。そのためにはお金が要る。
プロモーション予算はFONがGETした資金(Skype、 Google、その他ベンチャーキャピタルから1,800万ユーロえています)でまかなうとして、 結局のところFONが日本に対してどれだけCommitするかというところに行き着きます。それ以上に問題なのはプロモーションの浸透度、 すなわち効果です。プロモーションをしてもはたしてどの程度インストールしてくれるでしょうか。 密度を上げるためには数万というレベルでは足りません。
これについてはウルトラCが存在します。日本のコンシューマー向け無線LAN No1メーカーBuffaloの買収、 もしくは提携です。よほどの初心者ユーザーでない限り、ファームウェアのアップデートをしますので、 このファームウェアの中にFONのシステムを組み込んでおけばOK。基本路線はアフィリエイト(=Bill)としておき、 無線LANルータのWebUIでAgreeすればFONを開始する。当然ISPが嫌悪を示すはずなので、キックバックする。
Cisco SystemsがLinksysを買収した要した金額は約5億ドル。 LinksysはWW無線LANマーケットシェアが約30%程度あり、Buffaloが7%前後で推移していますので、 単純計算で無線LAN関連部門の買収は約100億円程度でいけるかと。(当然ですが、 その会社の未来の収益に対して買収金額をはじき出しますので、あくまで仮定の金額です。Buffaloの平成18年3月期の無線LANの売り上げ比は17.3%ですが、 収益の低さを考えるとあまり高い金額はつけれないでしょう。)
提携であれば、インストールされるごとにインセンティブを払うなど(要するに、 PCメーカーとNortonなどのAntiVirus系の契約と同じ)の比較的安いコストでできるでしょう。
テクノロジーとマネジメントの狭間に: 踊るアFONに見るアFON-草の根無線LAN「FON」が日本でも始動
2点目は、さらにクリティカルな問題のような気がしている。というのは、 現時点でこのサービスに乗っかろうとしているのは消費者のユーザーだけになる。 これだけだとプラットフォームとしては成長の推進力を失う。プラットフォームが成長するためには、 このプラットフォームを利用して儲けたいと考える事業者が寄ってくることが必要と思う。各種のネットポータルやi-modeなどでも、 事業者のエコシステムをいかに作り上げたかがその成長のポイントであったはず。
実はココが一番致命的。前回のエントリーで肯定的でないのはこの部分に由来しています。 FONはコンシューマー向け製品にインストールするので、設置場所の多くはご家庭が占めます。しかし、 ユーザーの利用したいところは繁華街や公共機関/公共交通機関などの、ご家庭とは縁のない場所になります。 前回のエントリーで飲食店と商店にタダでも配れとしたのは、このギャップを埋めるためです。
ビジネスとして成功するためには、有料課金ユーザー(Alian)を増やす必要があります。 しかし現在のシステムではエンタープライズユーザー(ちゃんとしたInfomation Technology Divisionのある会社)には利用しづらいので、いわゆるビジネスコンシューマー (会社の仕事のために自分の財布で負担してくれる人のこと。携帯電話などでは結構多い)をいかにしてくどくかが鍵になります。
「事業者のエコシステム」については、かなり厳しい。設置されたルータごとの地域属性を元に接続ユーザーに地域情報(=広告) を提供することは可能だと思いますが、ドライブするための原動力にはなりえないと思う。 GoogleやSkypeとのアライアンスを言及していますが、これは理にかなっています。検索クエリーをGoogleに誘導して稼ぐ。 一つ一つは小さな金額ですが、パイが大きくなれば十分な金額になるでしょう。 (FirefoxはGoogleに誘導する検索クエリーで結構な金額を稼いでいます)
近い将来、Mbpsレベルのパケット通信が安価ももしくは定額で利用できるようになるでしょう。 優位点は通信スピードと現在サービスとしてスタートできるというところにあります。 早く普及させないとFONそのものがポシャッてしまいます。
あなたはLinus?それともBill?--草の根無線LAN「FON」が日本でも始動 - CNET Japan
スペインに本社を置く無線LANサービス事業者のFONだ。 ユーザーが自分で公衆無線LANスポットを開設できるルータ用ソフトウェアを無料で提供する。FONは広告を一切出していないが、ブログ上で話題になってユーザーが増えている。現在、 世界中で2万9000人以上のユーザーがいるといい、日本でも40人ほどがすでに登録しているとのことだ。
ハイ、その日本のその一人(Fonero)です(笑)
FONに参加するには、FONから提供される市価の半額程度で購入できる無線LANルータを使用するか、 対応している無線LANルータのファームウェアを書き換えることで可能になります。FONから提供されるルータおよびファームウェアは、 マーケットシェア世界NO.1のリンクシスWRT54Gシリーズのカスタムファームウェア、 「OpenWRT」をベースに作られており、 非常に高機能なファームウェアです。書き換えも非常に簡単で、 メーカーから提供されるファームウェアと同様にWebブラウザを通して行います。 無線LANルータのファームウェアアップデートページからアップデートするだけです。迷うことはありません。 DD-WRTはBroadcom & Linuxベースの無線LANルータであればメジャーなものは対応しています。 アメリカのリンクシス、日本のバッファロー、 台湾のASUSといったその市場で高いマーケットシェアを持っている会社の製品に対応していますので、入手は良好です。
設定画面が現在英語オンリーなので、英語に抵抗のある人には敷居が高いかもしれませんが、
WAN側(インターネット)の接続設定と設置者のFONユーザーを登録さえすれば、設定は完了です。
ただし、パソコン以外に接続された無線LAN製品を無線LAN接続する場合には、注意が必要です。 インターネットにアクセスするためには必ずWebベースの認証をする必要があるので、こういった製品では通信できなくなります。 DD-WRTのV24ファームウェアではマルチSSIDが実装されるので、 こういった機器をも持っている場合にはしばらく待ったほうが懸命です。また、無線にWEPなどの暗号がかかっていないので、 セキュリティを気にする人は別途対策する必要があります。(無線は別セグメントになっています。)
個人的には面白い取り組みとして非常に興味のあることなのですが、普及に向けて必要なことは個人ユーザーの取り込みよりも、 飲食店ならびにSOHOユーザー(個人商店主)であると思います。
FONの想定する利用ユーザーが見えないのでなんともいえないのですが、無線LANを必要とするのはコンシューマーよりも、 大小問わずコーポレートユーザーになりますので、ある程度商業が集積された場所での利用が多いでしょう。 住宅地での利用は少ないのではないでしょうか。住宅地で利用の多そうなオンラインゲームユーザーはレイテンシを重視しますし、 ユーザーへの課金関係から選択肢に入らないでしょう。(課金は携帯でするっていう手もありますけどね) 飲食店/個人商店に設置しておけば、 飲食店での無線LAN利用は当然として、近隣の駐車場/座れる場所での利用は十分可能です。
普及のために飲食店/個人商店にタダで配って、有償利用ユーザーが機器代金相当利用するまで利益分配は行わない。 サービスとして提供するので可用性確保のために、交換用機材を事前に送付しておき、問題が起これば交換する。 コンシューマー向けの安い機械を使っているのだから十分可能でしょう。
何はともあれ、広まれば非常に便利になるものなので、期待しましょう。
今日はSkypeギフトデー。
さくっとwww.skype.comの自分のアカウントにアクセスすれば10分相当のSkypeOut(Skypeから普通の電話に電話できる)
をもらえます。

